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化学グランプリ2009、一次選考の公式解答訂正
化学グランプリ2009、第4問の問4の答えがやはり間違いでしたね。
解答解説集に載っていた答えを5で割った数値が正しい値です!!
化学グランプリ公式HPを参照
なんで5で割ることになるのか、に関しては、
化学グランプリ2009 第4問(物理化学) 解説
の問4を参照してください。
今回のミスで、一名の方が、二次選考に進めなかったとのことです。
再発防止のためにも、化学グランプリ・オリンピック委員会には、
選考問題の出来るだけ早い公開を期待したいものです。
そうすれば、私のような暇人が解くでしょうからね。
ところで、今回の「化学グランプリ2009・一次選考」において、
私が、残りの箇所で間違いだと思っているのは以下の通りです。
ま、どちらも細かい点ではありますが。
○ 公式解説冊子 (表紙を除いて)9ページ目
C; ラーデンブルクベンゼンまたはブリズマン
「ブリズマン」→「プリズマン」
「プリズム」の形をしているわけですからね。
○ 問題冊子4ページ目
問6、マル4の選択肢、ア
「各種発生源におけるごみが、各種元素から形成されるときの発熱量」
↓
「各種発生源におけるごみが、各種元素の単体から形成されるときの発熱量」
所謂、「元素」と「単体」の違いについてです。
昔、センター(共通一次かも…)に出たらしいので、今後センターに出ないとも限りませんね。
すごく簡単に言うと、
「元素」は、単なる「原子番号」による分類法です。
ただ周期表の枠を指しているだけで、「性質」を持ちません。
一方、「単体」は、融点や沸点をなどの様々な「性質」を持ちます。
よく分からないという人のために考案されたのが、
「そのもの」というワードです。
他にも色々なワードがあったと思いますが、忘れました。
すなわち、「元素」と「単体」の違いを問う問題において、
下線を引かれた物質の後に「そのもの」とつけて見て、
意味が通れば「単体」、通らなければ「元素」というわけです。
では、例題。
1. シャナはカルシウム不足だ。
→ シャナはカルシウム「そのもの」が不足している。
カルシウム「そのもの」、すなわち、カルシウムの単体というと、
水をかけるとおんn(ry 水酸化カルシウムになっちゃう「性質」を持った金属カルシウムのことを指します。
骨の主成分はカルシウムとはいえ、水をかけたら、溶けてなくなった、という話は聞きませんよね。
よって、この場合の「カルシウム」は「元素」ということになります。
2. 水を電気分解すると、水素と酸素が発生する。
→ 水を電気分解すると、水素「そのもの」と酸素「そのもの」が発生する。
水素「そのもの」、すなわち、水素の単体というと、
マッチの火を近づけると、「ポッ」という音を出して燃える「性質」を持った常温常圧で気体の物質ですね。
もっとも、量が多いと「ポッ」どころではなく、「ドッカーン」になりますが(笑)
ここでは、まさにその水素の気体が発生しているわけですから、
「水素」は「単体」ということになります。
「酸素」も同様に「単体」です。
さあ、今回の一連の問題では、
C(黒鉛) + O2(気体) = CO2(気体) + 394 kJ
H2(気体) + 1/2 O2(気体) = H2O(液体) + 286 kJ
S(斜方) + O2(気体) = SO2(気体) + 297 kJ
という熱化学方程式も参考にして解いていくわけですが、
C(黒鉛)、H2(気体)、S(斜方)
というのは、「性質」を持った「単体」であって、単なる分類法にすぎない「元素」ではありませんよね。
というよりも、そもそも熱化学において、「元素」を基準に生成熱は定義できません。
「単体」を基準にして、生成熱が定義されるのです。
そんなわけで、今回の化学グランプリ2009・一次選考において、
私は以上2箇所が間違いだと考えています。
「いや、これは合ってるだろ」
とか
「ここも間違いではないのか」
などの
各種意見がありましたら、
ぜひ、コメントやメール等でお知らせください。
(拍手でのコメントは、見ない恐れがあるので…)

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そうすれば、私のような暇人が解くでしょうからね。
ところで、今回の「化学グランプリ2009・一次選考」において、
私が、残りの箇所で間違いだと思っているのは以下の通りです。
ま、どちらも細かい点ではありますが。
○ 公式解説冊子 (表紙を除いて)9ページ目
C; ラーデンブルクベンゼンまたはブリズマン
「ブリズマン」→「プリズマン」
「プリズム」の形をしているわけですからね。
○ 問題冊子4ページ目
問6、マル4の選択肢、ア
「各種発生源におけるごみが、各種元素から形成されるときの発熱量」
↓
「各種発生源におけるごみが、各種元素の単体から形成されるときの発熱量」
所謂、「元素」と「単体」の違いについてです。
昔、センター(共通一次かも…)に出たらしいので、今後センターに出ないとも限りませんね。
すごく簡単に言うと、
「元素」は、単なる「原子番号」による分類法です。
ただ周期表の枠を指しているだけで、「性質」を持ちません。
一方、「単体」は、融点や沸点をなどの様々な「性質」を持ちます。
よく分からないという人のために考案されたのが、
「そのもの」というワードです。
他にも色々なワードがあったと思いますが、忘れました。
すなわち、「元素」と「単体」の違いを問う問題において、
下線を引かれた物質の後に「そのもの」とつけて見て、
意味が通れば「単体」、通らなければ「元素」というわけです。
では、例題。
1. シャナはカルシウム不足だ。
→ シャナはカルシウム「そのもの」が不足している。
カルシウム「そのもの」、すなわち、カルシウムの単体というと、
水をかけると
骨の主成分はカルシウムとはいえ、水をかけたら、溶けてなくなった、という話は聞きませんよね。
よって、この場合の「カルシウム」は「元素」ということになります。
2. 水を電気分解すると、水素と酸素が発生する。
→ 水を電気分解すると、水素「そのもの」と酸素「そのもの」が発生する。
水素「そのもの」、すなわち、水素の単体というと、
マッチの火を近づけると、「ポッ」という音を出して燃える「性質」を持った常温常圧で気体の物質ですね。
もっとも、量が多いと「ポッ」どころではなく、「ドッカーン」になりますが(笑)
ここでは、まさにその水素の気体が発生しているわけですから、
「水素」は「単体」ということになります。
「酸素」も同様に「単体」です。
さあ、今回の一連の問題では、
C(黒鉛) + O2(気体) = CO2(気体) + 394 kJ
H2(気体) + 1/2 O2(気体) = H2O(液体) + 286 kJ
S(斜方) + O2(気体) = SO2(気体) + 297 kJ
という熱化学方程式も参考にして解いていくわけですが、
C(黒鉛)、H2(気体)、S(斜方)
というのは、「性質」を持った「単体」であって、単なる分類法にすぎない「元素」ではありませんよね。
というよりも、そもそも熱化学において、「元素」を基準に生成熱は定義できません。
「単体」を基準にして、生成熱が定義されるのです。
そんなわけで、今回の化学グランプリ2009・一次選考において、
私は以上2箇所が間違いだと考えています。
「いや、これは合ってるだろ」
とか
「ここも間違いではないのか」
などの
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